中有林間

サムカワよんの2枚目のCDにして初のフルアルバム。 彼女曰く「放っておいたら影か貝殻になってしまうであろう音楽たちを集めて、1枚の円盤にしたぞ」。幻想と呼ぶにはあまりにも物語の輪郭が薄い、幻影とも呼べる詩たちが、エレクトリック・ピアノの音と幼さのある声で繋ぎ止められている。時として彼女は、幻を表象することそのものを歌に変えようとしている。 ちなみに、人がまた死んでから生まれ変わるまでの束の間のことを、仏教用語で中有と呼ぶ。