読みは「るい」。「しばられて離れないもの。足手まといのわずらい。」という意味がある。
大切な人と過ごした思い出や、美しい過去の光に囚われ続ける主人公のお話。ひたすらに、「大切な人」との思い出を漁り続けているが、もうその人には二度と会うことが出来ない。彼は自分が無能であると感じており、今は最低限の生活で、未来の希望も持たず、ただ日々を貪っている。生きる希望こそが、その大切な人であり、彼にとっては彼には、大切な人から貰った幾つもの手紙があった。
それらを大切に保管し、夜になると、手紙に綴られた言の葉を頼りに大切な人の姿を探す。だけど時間が経つにつれて、その輪郭はだんだんぼやけていき、果てにはとうとう大切な人が本来の姿ではなく、自分の脳裏で自分の都合のいいように歪曲した姿になってしまっていることに気が付いた。
本来の大切な人を思い出せなくなってしまったとき(思い出の底がついたとき)、生きる意味を失い、死ぬことを決意する。
結局彼には痛みだけが残ったまま、報われることはなかった。
- 累
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